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歯のコラム

親知らずは何歳までに生える?30代・40代の親知らず抜歯のメリット・デメリット


親知らずは「10代後半から20代前半に生えてくるもの」というイメージを持つ方が多いのではないでしょうか。しかし実際には、30代や40代になってから突然親知らずが生えてくるケースも少なくありません。今回は、親知らずが生える時期や、30代・40代で親知らずが生えてくるサイン、さらに抜歯の必要性やメリット・デメリットについて分かりやすく解説します。

1. 親知らずは30代・40代でも生える?何歳まで生える?

親知らずは「第三大臼歯」と呼ばれ、永久歯の中で最後に生えてくる歯です。一般的には17〜25歳前後に生えてくることが多いものの、30代以降になってから初めて親知らずが顔を出すこともあります。以下に、親知らずが生える年齢の目安や、年代ごとの特徴・注意点について解説します。

①親知らずの生える年齢には個人差がある

親知らずの生えるタイミングは、人によって大きく異なります。中には10代で完全に生え揃う人もいれば、30代、40代になってようやく歯ぐきの下から出てくる人もいます。この差は、顎の骨の成長やスペースの有無、遺伝的要素などが関係していると考えられています。

➁30代・40代でも親知らずが生える可能性はある

顎の骨の状態や体質によっては、30代・40代になってから突然親知らずが生えることがあります。また、完全には生えず、歯ぐきの中に埋まったまま成長を続けていた親知らずが、何らかの刺激や加齢による変化で動き始めるケースもあります。

➂「親知らずが生えてくる=異常」ではない

30代を過ぎて親知らずが生えてきたとしても、それ自体が病気や異常とは限りません。ただし、年齢が上がるにつれて歯ぐきや骨の回復力が低下する傾向があるため、炎症や痛みなどの症状が出る可能性があります。

④途中までしか生えていない「埋伏歯」に注意

30代以降に多く見られるのが「一部だけが見えている親知らず」です。これは「埋伏(まいふく)歯」と呼ばれ、歯ぐきや骨の中に埋まったまま成長が止まっていた親知らずが、少しだけ顔を出す状態を指します。こうした歯は、清掃が難しく炎症の原因となることがあります。

⑤親知らずは何歳まで生えるのか?

実は、親知らずが生える年齢に明確な上限はありません。医学的にも、40代・50代で生えてくるケースが報告されています。個人差が大きく、何歳になっても親知らずが生える可能性はゼロではないと言えるでしょう。

親知らずが生えるタイミングや状態には大きな個人差があり、30代以降に初めて症状が現れるケースも珍しくありません。年齢に関係なく違和感や痛みを感じた場合は、放置せず早めに歯科医院での診察を受けることが大切です。

2. 30代・40代で生えてくる親知らず、どんな兆候に注意すべき?

30代・40代で親知らずが生えてくる場合、「なんとなく変だな」といった軽い違和感から気づくケースがよくあります。ここでは、そうした兆候や注意すべきポイントを詳しく解説します。

①奥歯の周辺に圧迫感や違和感がある

一番奥の歯ぐき辺りに「詰まっている感じ」「押されている感覚」が出てきた場合、それは親知らずが動き始めているサインかもしれません。完全に見えていなくても、歯ぐきの中で少しずつ動いている可能性があります。

➁歯ぐきの腫れや赤みが出る

生えかけの親知らずは、周囲の歯ぐきに炎症を引き起こしやすい傾向があります。特に、部分的にしか顔を出していない状態では、汚れが溜まりやすくなり「智歯周囲炎(ちししゅういえん)」と呼ばれる炎症が起きるリスクが高くなることがあります。

➂口を開けにくい・顎がだるい

炎症が顎の筋肉や関節にまで影響を及ぼすと、「口が開けづらい」「顎が重だるい」といった症状が出ることがあります。これらは親知らずの周囲組織が腫れている可能性があり、放置することで痛みが増すおそれがあります。

④慢性的な口臭や不快感

磨き残しや細菌が溜まりやすい親知らず周辺は、慢性的な口臭の原因になることもあります。歯ブラシが届きにくいため、日々のケアだけでは防ぎきれない場合もあります。

⑤隣の歯が押されている感覚やズレ

親知らずが横向きに生えてきたり、斜めに生えてくると、手前の歯を押してしまい、歯並びや噛み合わせに影響することがあります。放置すると、むし歯や歯周病の原因になることもあるため注意が必要です。

親知らずによる違和感や症状は、初期のうちは軽くても、放置することで悪化する可能性があります。「なんとなくおかしいな」と感じた時点で歯科医院を受診することで、炎症や痛みの予防につながるでしょう。

3. 30代・40代に生えてきた親知らずは抜歯すべき?

親知らずを抜くべきかどうかは、単に「年齢」だけで判断できるものではありません。生え方や症状、周囲の歯への影響などを総合的に考慮する必要があります。特に30代・40代は口腔内の環境が比較的安定していることが多いため、より慎重な判断が求められます。以下に、30代・40代に生えてきた親知らずの抜歯の必要性について解説します。

①痛みや腫れがある場合は抜歯の対象になることがある

炎症を繰り返す、膿が出る、痛みが慢性化しているなどの症状がある場合、親知らずの抜歯が必要と判断されることがあります。特に「智歯周囲炎」は放置することで他の歯や顎の骨にまで炎症が広がるリスクがあるため、注意が必要です。

➁横向きや斜めに生えている親知らずは要注意

親知らずが歯ぐきの中で横向きに埋まっていたり、斜めに生えていたりすると、将来的に周囲の歯に悪影響を与える可能性があります。むし歯や歯周病のリスクが高まりやすいため、問題が起こる前に予防的な抜歯が検討されることがあります。

③症状がなくても、経過観察が必要な場合もある

30代・40代で親知らずが生えてきたものの、痛みや腫れが全くない場合では、すぐに抜歯が必要とは限りません。ただし、レントゲン検査などで位置や向きを確認し、将来的なリスクを把握しておくことが大切です。

④歯の根が複雑な形をしていると、抜歯が難しくなるケースも

年齢が上がるにつれて、親知らずの歯根が湾曲したり、骨と癒着したりすることがあり、抜歯が難しくなることがあります。このため、症状が出ていなくても、歯科医師の判断で早めに抜歯を提案されることもあります。

抜歯の判断は自分だけで下すのではなく、必ず歯科医師による診断と説明を受けるようにしましょう。

4. 30代・40代の親知らず抜歯のメリットとデメリット

親知らずの抜歯は、年齢に関係なくメリットとデメリットがある処置です。ここでは、30代・40代で抜歯を検討する際のメリットとデメリットについて解説します。

<メリット>

①口腔トラブルの予防につながる

親知らずを抜歯することで、親知らず周囲の炎症(智歯周囲炎)や、隣接する歯のむし歯・歯周病を未然に防げる可能性があります。また、噛み合わせや歯列の乱れを防ぎ、口臭の予防にもつながることが期待されます。

➁慢性的な不快感や痛みの解消

奥歯の違和感や軽い痛みを繰り返していた人は、抜歯によってその不快感から解放されることがあります。また、炎症が原因の口の開きづらさや頭痛などの改善が見込めることもあります。

<デメリット>

①神経や隣接組織への影響

下顎の親知らずは、下歯槽神経という重要な神経に近い場合があります。抜歯時に神経が影響を受けると、痺れや感覚異常が一時的に、またはまれに長期間続くこともあるため、慎重な術前検査が必要です。

②日常生活への一時的な影響

抜歯後は、腫れや出血により食事や会話に不自由を感じることがあります。特に仕事や育児など、休みが取りにくい30代・40代は、抜歯のタイミングを調整することも大切です。

親知らずの抜歯には負担が伴うこともありますが、将来的なトラブルを未然に防ぐ点では、大きなメリットがあるといえるでしょう。

5. 名古屋市南区の歯医者 やくし歯科・矯正歯科の親知らず抜歯治療

名古屋市南区の歯医者「やくし歯科・矯正歯科」では、一人ひとりの状態に寄り添い、将来を見据えた治療をご提案しています。

親知らずに関するご相談・診断・抜歯治療も幅広く対応しており、他院紹介や外部医師の派遣ではなく、口腔外科の専門知識を持つ院内医師が対応します。

日々様々な症例に向き合い、丁寧で安心できる診療を心がけています。

また、診断の精度や治療の安全性向上のため、医療機器の導入も積極的に行い、小さなお子さま連れの方でも通いやすいように託児サービスも行っています。

<やくし歯科・矯正歯科の親知らず抜歯治療>

①的確な診断と分かりやすい説明

親知らずは斜めや横向きに生えているケースも多く、抜歯が必要かどうかを見極めるには正確な診断が不可欠です。当院では、高精度なCTやデジタルレントゲンを使用し、親知らずと周囲の神経や血管との位置関係を立体的に把握し、撮影した画像を使いながら、患者さんに分かりやすく丁寧にご説明します。

➁痛みや不安に配慮した麻酔法

抜歯が必要な場合には、局所麻酔や笑気麻酔に加え、眠ったような状態で抜歯治療を行う静脈内鎮静法が選択できます。

➂「抜かない」という選択肢も

すべての親知らずを抜歯する必要があるわけではありません。まっすぐに生えていて問題がなければ、無理に抜歯せず定期的な経過観察を行うケースもあります。患者さんの将来の健康やライフスタイルを考慮し、柔軟な対応を心がけています。

親知らずの治療は、単に「抜く・抜かない」の判断だけではなく、将来の健康を見据えたトータルな視点が必要です。

まとめ

親知らずは一般的に10代後半から20代前半に生えることが多いですが、30代・40代になってから生えてくるケースも決して珍しくありません。抜歯にはメリットとデメリットがあり、特に30代・40代では口腔内の状態を考慮した慎重な判断が求められます。定期的な診察を受け、疑わしい症状があれば早めに歯科医師に相談することが大切です。

名古屋市南区で親知らずについてお悩みの方は、やくし歯科・矯正歯科までお問い合わせください。

監修:やくし歯科・矯正歯科 院長 鬼頭 広章


所属学会
国際インプラント学会 ICOI Fellow
日本口腔インプラント学会 会員
日本歯周病学会 会員
日本顎咬合学会 会員
日本デジタル矯正歯科学会 会員
日本臨床歯科学会 SJCD 会員
MID-G 理事
名古屋臨床咬合研究会 NOAH 理事
K-Project 会員

取得資格
USC(南カリフォルニア大学)JAPANProgram 卒業 東京SJCDレギュラーコース修了
OSG(矯正アレキサンダータイポドントコース)修了
ITIインプラントコース ベーシック、アドバンス修了
エキスパートハンズオンCAMLOGコース修了
NOBEL BIOCAREサティフィケート多数取得
インビザライン矯正 ベーシックコース修了
5D アドバンスコース修了
2017年 MID-Gレギュラーコース、マニュアルコース受講
矯正LASコース受講
歯周形成外科マイクロアドバンスコース受講
CSTPC受講
2021年 ODGC (矯正診断コース)修了
アライナーオルソドンティクス6デイズコース
明海大学国際インプラント学会認定コース
ハーバード大学歯学部日本CEコース

認定医
日本デジタル矯正歯科学会
日本顎咬合学会

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