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歯のコラム

親知らずは何歳に生える?抜歯のタイミングと判断ポイントを解説


親知らずについて、「何歳くらいで生えるのか」「抜いた方がいいのか」と悩む方は少なくありません。

親知らずは個人差が大きく、まったく生えない方もいれば、途中で生えるのが止まってしまうケースもあります。

また、生え方や口腔内のスペースによっては、むし歯や歯ぐきの腫れなどのトラブルを引き起こすこともあるため注意が必要です。

今回は、親知らずが生え始める年齢の目安から、抜歯が必要になる条件や判断のポイント、注意点まで解説します。

1. 親知らずが生え始める時期は何歳ごろ?

親知らずは「第三大臼歯」とも呼ばれ、永久歯の中で最も遅く生える奥歯です。生え始める時期には個人差があり、必ずしも全員に生えるわけではありません。ここでは、親知らずが生え始める年齢の目安について解説します。

①多くの場合は10代後半から20代前半

親知らずが生え始めるのは一般的に16歳〜25歳ごろとされています。歯の根の形成が終わる18歳〜25歳ごろには、歯ぐきから完全に顔を出すケースが多く見られます。

➁生えない人も一定数いる

親知らずは、そもそも生えてこないこともあります。もともと存在しない「先天欠如」の場合もあり、レントゲンで確認しなければ分からないこともあります。

➂途中までしか生えないケースもある

骨や隣の歯にぶつかって、完全には生えきらないこともあります。このような親知らずは「埋伏智歯(まいふくちし)」と呼ばれ、トラブルの原因になることも少なくありません。

④親知らずの本数は人によって異なる

親知らずは、上下左右の4本すべて生える人もいれば、1~2本しかない人やまったく生えない人などさまざまです。正確な本数を確認するには、歯医者でレントゲンを撮る必要があります。

⑤生える方向もバラバラ

親知らずはまっすぐ生えるとは限らず、斜めや横向きに生えることもあります。その結果、隣の歯を押したり、歯ぐきの中で炎症を引き起こすリスクが高まることがあります。

親知らずは生える時期や本数、方向に個人差が大きく、すべての人に同じように生えるわけではありません。歯医者での定期検診で状態を確認し、必要に応じて適切な対応を検討することが大切です。

2. 抜歯が必要になる親知らずの特徴とは

すべての親知らずを抜く必要はありませんが、抜歯を勧められる場合にはいくつか共通する特徴があります。ここでは、抜歯が検討されやすい親知らずの特徴について解説します。

①むし歯や歯ぐきの腫れを繰り返す

親知らずは歯ブラシが届きにくく、清掃が不十分になりがちです。そのため、むし歯や歯ぐきの腫れを繰り返すことがあります。特に症状が続く場合は、抜歯が検討されることがあります。

➁横向きや斜めに生えている

真横に近い角度で生えている親知らずは、隣の歯を押して歯並びを乱す可能性があります。また、部分的に歯ぐきがかぶっている状態では、炎症や感染が起こりやすくなります。

➂一部しか生えておらず、歯ぐきに埋まっている

「半埋伏歯(はんまいふくし)」と呼ばれる状態では、汚れが溜まりやすく炎症が起こりやすいです。このような場合も、抜歯が検討されることがあります。

④隣の歯に悪影響を及ぼしている

親知らずが隣の歯に食い込むように生えている場合、その歯を押し出したり、根を圧迫したりして、健康な歯まで悪くしてしまうおそれがあります。

⑤噛み合わせに影響を与えている

親知らずが上下でうまく噛み合わず、噛み合わせに異常が出ることがあります。このような場合は、顎の負担や咀嚼機能に影響が出やすいため、抜歯が勧められることがあります。

抜歯の必要性は見た目だけでは判断が難しいため、歯医者でレントゲンやCT撮影を行い、詳細な診断を受けることが大切です。

3. 親知らず抜歯のタイミングと判断のポイント

親知らずの抜歯を行うかどうかの判断は、見た目や痛みだけで決めるのではなく、将来的なリスクや現在の口腔内環境も含めて考える必要があります。ここでは、抜歯のタイミングや判断のポイントについて解説します。

①明らかな症状があるとき

親知らずの周囲に腫れや痛みがあり、繰り返し炎症が起こる場合は、早めの抜歯が検討されることがあります。智歯周囲炎を放置すると、膿が溜まり腫れが強くなったり、顎の骨にまで感染が広がるリスクもあるため、注意が必要です。

➁隣の歯や歯並びに悪影響を与える可能性があるとき

横向きに生えている親知らずが、隣の歯を押している場合や、歯列に悪影響を及ぼす可能性があると判断されたときも、抜歯が勧められるケースがあります。

➂完全に生えきっていない、または異常な位置にあるとき

親知らずが完全に歯ぐきの外に出ておらず、歯ぐきや骨に埋まっている「埋伏歯」や「半埋伏歯」は、清掃がしにくく炎症の原因になることがあります。異常な位置にある場合は、症状が出る前でも抜歯の検討対象となることがあります。

④矯正治療や外科処置の前準備として

歯列矯正や顎の外科手術を予定している場合、親知らずの位置によってはあらかじめ抜歯が勧められることがあります。スペースの確保や歯の動きを妨げないために考慮される処置です。

⑤若いうちの抜歯が勧められることもある

一般的に、20代前半までに抜歯する方が、骨が柔らかく治癒も早まりやすいため、リスクを抑えやすいと考えられています。年齢が上がると骨が硬くなり、抜歯後の腫れや痛み、治癒の遅れが起こりやすくなることがあります。

抜歯を行うかどうかは、歯科医師の診断に基づいて慎重に決定されます。自己判断せず、専門的なアドバイスを受けることが大切です。

4. 親知らずの抜歯にともなう注意点と術後のケア

親知らずの抜歯は、一般的な処置とはいえ外科的な治療となるため、事前の準備や術後のケアがとても重要です。ここでは、抜歯時の注意点とその後の対策について解説します。

①抜歯前の注意点

抜歯を受ける前には、全身の健康状態を歯科医師にしっかり伝えておくことが大切です。高血圧や糖尿病、服薬中の薬がある場合は、抜歯に影響する可能性があります。また、女性の場合は妊娠中や授乳中のタイミングを避けた方がよいこともあるため、注意が必要です。

➁抜歯当日の体調管理

抜歯当日は十分な睡眠をとり、空腹や満腹を避けて来院するのが望ましいとされています。また、発熱や強い倦怠感がある場合は、無理に処置を行わず延期する方がよいでしょう。

➂術後の出血や腫れへの対処

抜歯後は少量の出血が見られることがありますが、ガーゼをしっかり噛むことで止まりやすくなります。また、腫れは術後1〜3日で強くなることがありますが、時間とともに落ち着く傾向があります。冷やしすぎは逆効果になることもあるため、冷却の方法は歯科医師の指示に従いましょう。

④食事と生活習慣の注意点

術後数日は、硬い食べ物、辛いもの、アルコール、激しい運動は控えることが推奨されます。麻酔が切れるまでは、熱い飲み物で口腔内をやけどするおそれもあるため、注意が必要です。

⑤うがいや歯磨きは控えめに

抜歯後すぐに強いうがいをすると、血の塊が取れて治癒が遅れる「ドライソケット」という状態になる可能性があります。歯磨きも、傷口付近は優しく磨くようにし、刺激を避けることが大切です。

⑥異常があれば早めに受診

強い痛みや出血が長時間続く場合、腫れがひどくなる、口が開きにくくなるといった症状が見られるときは、我慢せずに歯医者へ相談しましょう。

親知らずの抜歯後は傷の治り方に個人差があります。無理をせず、歯科医師の指示に従いながらケアすることが、回復をスムーズに進めるポイントです。

5. 名古屋市南区の歯医者 やくし歯科・矯正歯科の親知らず抜歯治療

名古屋市南区の歯医者「やくし歯科・矯正歯科」では、一人ひとりの状態に寄り添い、将来を見据えた治療をご提案しています。

親知らずに関するご相談・診断・抜歯治療も幅広く対応しており、他院紹介や外部医師の派遣ではなく、口腔外科の専門知識を持つ院内医師が対応します。

日々様々な症例に向き合い、丁寧で安心できる診療を心がけています。

また、診断の精度や治療の安全性向上のため、医療機器の導入も積極的に行い、小さなお子さま連れの方でも通いやすいように託児サービスも行っています。

<やくし歯科・矯正歯科の親知らず抜歯治療>

①的確な診断と分かりやすい説明

親知らずは斜めや横向きに生えているケースも多く、抜歯が必要かどうかを見極めるには正確な診断が不可欠です。当院では、高精度なCTやデジタルレントゲンを使用し、親知らずと周囲の神経や血管との位置関係を立体的に把握し、撮影した画像を使いながら、患者さんに分かりやすく丁寧にご説明します。

➁痛みや不安に配慮した麻酔法

抜歯が必要な場合には、局所麻酔や笑気麻酔に加え、眠ったような状態で抜歯治療を行う静脈内鎮静法が選択できます。

➂「抜かない」という選択肢も

すべての親知らずを抜歯する必要があるわけではありません。まっすぐに生えていて問題がなければ、無理に抜歯せず定期的な経過観察を行うケースもあります。患者さんの将来の健康やライフスタイルを考慮し、柔軟な対応を心がけています。

親知らずの治療は、単に「抜く・抜かない」の判断だけではなく、将来の健康を見据えたトータルな視点が必要です。

まとめ

親知らずは10代後半から20代にかけて生え始めることが多く、まっすぐ生えた場合は大きな問題になりにくいですが、斜めや横向きに生えたり途中で止まったりするとトラブルにつながることがあります。痛みや腫れ、隣の歯への影響が見られる場合には抜歯が検討されることもあり、最終的な判断は歯科医師による診断が必要です。

名古屋市南区周辺で親知らずの抜歯についてお悩みの方は、やくし歯科・矯正歯科までご相談ください。

監修:やくし歯科・矯正歯科 院長 鬼頭 広章


所属学会
国際インプラント学会 ICOI Fellow
日本口腔インプラント学会 会員
日本歯周病学会 会員
日本顎咬合学会 会員
日本デジタル矯正歯科学会 会員
日本臨床歯科学会 SJCD 会員
MID-G 理事
名古屋臨床咬合研究会 NOAH 理事
K-Project 会員

取得資格
USC(南カリフォルニア大学)JAPANProgram 卒業 東京SJCDレギュラーコース修了
OSG(矯正アレキサンダータイポドントコース)修了
ITIインプラントコース ベーシック、アドバンス修了
エキスパートハンズオンCAMLOGコース修了
NOBEL BIOCAREサティフィケート多数取得
インビザライン矯正 ベーシックコース修了
5D アドバンスコース修了
2017年 MID-Gレギュラーコース、マニュアルコース受講
矯正LASコース受講
歯周形成外科マイクロアドバンスコース受講
CSTPC受講
2021年 ODGC (矯正診断コース)修了
アライナーオルソドンティクス6デイズコース
明海大学国際インプラント学会認定コース
ハーバード大学歯学部日本CEコース

認定医
日本デジタル矯正歯科学会
日本顎咬合学会

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