2016/07/15
義歯
入れ歯で噛めない、はずれてしまう、食べカスがつまりやすい
入れ歯でこんな悩みを抱えている人は多いと思います。
入れ歯を成功させる秘訣としては、全体の噛み合わせのバランスを整えることが非常に大切となってきます。
歯がなくなったところに入れ歯を作ればそれで良いというわけではありません。
入れ歯をひっかける歯の治療を行ったり、反対側の歯の噛み合わせを整えたりすることが入れ歯の成功には必要不可欠です。
入れ歯をいれる歯ぐきの状態が整っていること、入れ歯のバネをひっかける歯の状態が万全であること、しっかりフィットした入れ歯を作ること、なども大切な要素となってきます。
また入れ歯にはいくつか種類があるため患者様の要望に沿って作製する入れ歯を材質や設計を考えます。
保険の部分入れ歯(部分床義歯)

何本かの歯がなくなった時に作製します。
主にバネを残っている自分の歯にひっかけることにより入れ歯を安定させます。
バネをひっかける歯を鉤歯と言い、鉤歯がしっかりしているほど入れ歯は安定します。逆にぐらついて弱っている歯はあまり鉤歯としては役割を果たすことができません。
保険の部分床義歯のメリットとしては、比較的安価に作製することができる、ブリッジと比べあまり歯を削らなくても良い場合が多い、などが挙げられます。デメリットとしては、毎回取り外して清掃しなければならない、鉤歯に負担がかかり自分の歯の寿命が短くなる、金属のバネが見えるため見た目が悪い、入れ歯の性質上どうしても歯ぐきと入れ歯の間にものがはさまる、などが挙げられます。
自費の部分入れ歯(ノンクラスプデンチャー)

保険の入れ歯は金属のバネが見えるため見た目が悪く、いかにも「入れ歯をしています!」ということがわかりますが、ノンクラスプデンチャーはバネに金属を使用していないためほとんど入れ歯ということがわかりません。
また保険の入れ歯と比べ、より入れ歯の精度が高いためフィットが良いという利点もあります。
保険の入れ歯と比べやわらかい素材のため、症例によっては作製できなかったり、金属で補強する必要があったりしますので、担当医とよく相談してください。
義歯による全体的な噛み合わせ治療
上の義歯が合わず、噛むたびに痛みがありました。
また下の入れ歯もろくに使えず、前歯もボロボロになっていました。
前歯の歯周病治療と、入れ歯を新しく作り直し噛み合わせを良くすることで、とても楽しく食事をすることができるようになりました。
- 作成前

- 新規作成後の調整中

2016/05/25
症状:歯ぐきから血が出る、膿が出る、歯ぐきが腫れる、歯ぐきが痛い、歯が揺れる、口の中が匂う、歯が痛い、噛むと痛い
歯周病
- 治療前の歯ぐき
歯ぐきが赤く腫れています
- 治療後の歯ぐき
きれいなピンク色の引き締まった歯ぐき
歯周病とはどのような病気か皆さんご存じですか?
歯周病とは、細菌やプラーク(歯の汚れ)、歯石が原因となり、歯ぐきの中にある歯を支えている骨を溶かしてしまう病気です。
しかも、ほとんど自覚症状のないまま進行し、気付いたときには手遅れ・・・
ということも少なくありません。
症状とはしては、歯ぐきから血や膿が出る、歯ぐきが腫れる、歯ぐきが痛い、歯が揺れる、口臭がある、歯が痛い、噛むと痛い、などが挙げられます。
- 健康な骨

- 歯周病で溶けた骨

歯周病はサイレントキラーとも呼ばれ、本人が気付かないまま、歯ぐきの中の骨を溶かしていってしまいます。
末期になってはじめて痛みや腫れ、歯の揺れといった症状が起こることが多いので、非常に恐ろしい病気と言えます。
健康な骨であれば、歯を十分に支えることができるため、揺れて抜け落ちてしまうこともありません。しかし歯周病が進んでいくと、歯の周りの骨が溶けて歯を支えることができなくなってしまうため、歯が揺れてきて、ついには抜け落ちてしまいます。
治療法
まずは予防として日々の歯みがきが非常に大切になります。
正しい歯みがきを行うことで、歯の周りの汚れや細菌を物理的に除去することができます。
どんな歯医者できれいにしてもらっても毎日の歯みがきを疎かにしてしまっては何の意味もありません。
1日も経てば、汚れはびっしりついてしまいます。
人それぞれ歯並びやお口の中に入っているかぶせものも違いますから、我々プロである歯科医師や歯科衛生士が正しい歯みがきの仕方をアドバイスさせていただきます。
- 歯石取り前

- 歯石取り後

では、歯みがきだけしていれば歯医者に行かなくて良いかというと決してそうではありません。
唾液の中や飲食物の中にはカルシウムやリンが存在しており、それが汚れと合体すると歯の表面に石が付着してきます。これが歯石です。
歯石の表面は非常にザラザラしているため、さらに汚れや歯石が付きやすくなります。よってそのままにしていると歯ぐきは炎症を起こし、歯周病が進んでいく原因となってしまいます。
歯石取り後の写真を見てもらってもわかるように、歯ぐきが炎症を起こし赤くなっていることがわかります。
歯石取り後は歯の表面をピカピカに磨き上げ、汚れや歯石がつきにくい状況をつくります。
コーティングを施したピカピカの車は汚れが付きにくいですよね?
それと同じ原理です。
ただし、ヒトは生きていくために毎日ごはんを食べますから、次第に歯の表面はざらついてきて、歯石がついてきます。
2〜3ヶ月に一度歯医者に行き、定期検診でクリーニングしてもらうことがとても重要です。
歯ぐきの中に歯石が付着し、周りの骨が溶けています

さらに歯周病が進んでくると歯ぐきの中にも歯石や汚れがたまってきます。
歯石や汚れは「歯周病菌の基地」のようなものなので、歯ぐきの中に歯石があると歯周病菌による歯を支える骨が直接攻撃されてしまい、比較的早く骨が溶けていってしまいます。
これらは歯みがきだけでは決して取ることができないため、より専門的なクリーニングが必要になってきます。
いわゆるSRP(スケーリングルートプレーニング)と言われ、歯ぐきの中の歯石や汚れを細かい超音波の器具や、手用の繊細な器具を用いて除去していきます。歯石が取れたら、ざらついている歯の表面を滑沢に磨き上げます。
私たち、やくし歯科医院のスタッフは痛くない無痛治療を心掛けています。
場合によっては、歯ぐきの中の深いところをクリーニングするため、痛くないように表面麻酔などをして治療することも考えております。
歯ぐきを開いてクリーニング

歯周病がひどく、SRPだけでは対処できないこともあります。
その場合は歯ぐきを開いて、歯ぐきの中が見える状態で徹底的にクリーニングを行います。
これを専門的にFOP(フラップオペレーション、歯肉剥離掻爬術)と言います。
揺れている歯に対しては接着材やつながったかぶせものを入れることにより、固定を行い、歯が長持ちするように処置をしていきます。
- 歯を接着剤で固定しています

- つながった仮歯で固定しています

歯の周りの汚れや歯石を除去して、きれいになると歯ぐきの炎症が治まってきます。
しかし、歯周病の進行した歯は支えてくれる骨が少ないため、そのままでは噛むたびに揺れて痛んだり、負担に絶えられず、再び炎症を起こしてきてしまいます。
そのため、しっかり歯が機能するように全体の噛み合わせの調整を行ったり、つながったかぶせものを入れて、歯と歯を固定して揺れない状態をつくります。
歯周病の治療を行い、噛み合わせを整えて、
最終的なかぶせものでつなげて歯を守っています
健康的な引き締まったピンク色の歯ぐきになっています。

その後は、定期的なメインテナンス(2〜3ヶ月に一度の定期検診)を行い、歯ぐきの状態をチェックしたり、噛み合わせの確認を行ったりして末永くご自身の歯が使えるように管理をしていきます。
歯周病の治療は我々、名古屋市南区の歯医者 やくし歯科医院スタッフ一同にお任せください!
2016/05/25
顎関節症
顎関節症には色々な症状があります。
朝起きると顎に違和感がある、噛むと顎が痛い、開けたり閉じたりする時に音がする、顎が開けづらい、急に顎が開かなくなった、などなど。
顎関節症はⅠ型〜Ⅴ型に分類されており、各分類ごとの症状の違いと治療法の解説をしていきます。
顎関節症Ⅰ型(咀嚼筋障害)
・症状
顎に違和感がある、噛むと痛い、開けると痛い。
顎の周りには咀嚼筋と言われる顎を動かすための筋肉がいくつか存在します。
その中のいずれかに炎症が起こり、筋肉を使う際に痛みや違和感が生じます。
寝ている間に歯ぎしりやくいしばりをして顎を使いすぎたり、物が顎にぶつかったりした時などに炎症が起こります。
・治療
主に消炎鎮痛薬を用いた薬物療法。急性症状があれば安静にして、慢性であれば開口練習(顎を開ける訓練)と筋マッサージをします。
薬物療法で改善が認められなければ、スプリント療法と言われるいわゆるマウスピースを用いた治療を行います。
顎関節症Ⅱ型(関節包・靭帯障害)
・症状
耳の奥あたり(顎関節部)に痛みがある、噛むと激痛がある、開けると痛い。
顎関節部には関節包や関節靭帯と言われる部分があり、これらにより関節が支えられている。
その関節包や靭帯に炎症が起こり、顎を動かすたびに痛みが生じるわけです。
急に硬いものを噛んだり、大きなあくびをしたりした時に炎症が起こります。
・治療
主に消炎鎮痛薬を用いた薬物療法が第一選択となります。痛みがある間は顎を安静にします。噛む時の痛みが強い場合はスプリント療法を行います。場合によってはスプリントを装着した状態で軟食を摂取して数日生活します。
顎関節症Ⅲa型(復位性円板前方転位)
・症状
顎を開けたり閉じたりする際にカクッと音がする。
顎関節部には関節円板と言われる軟骨のような組織が存在し、顎をスムーズに動かす役割を担っている。

本来は顎関節の上に乗っかっている状態であるが、これが前方にズレてしまっているため、開けたり閉じたりする際にズレている関節円板にはまり込んだり、外れたりするためカクッと音が鳴るのである。
・治療法
痛みのある場合はまず消炎鎮痛薬を投与する。痛みがなければ、円板整位運動療法と悪習癖(顎関節症を起こす原因となる悪い癖)除去の指導を行う。
数ヶ月しても音が消失しない場合はスプリント療法を行う。
しかし、長年に渡りズレを生じてしまった関節円板は必ず元の位置も治ってくれるものではない。これらの治療で痛みや違和感はある程度改善できるが、顎の音を完全に取り去りたい場合は専門病院で外科処置が必要になってくる。
顎関節症Ⅲb・Ⅳ型(非復位性円板前方転位・陳旧性クローズドロック)
・症状
顎が急に開かなくなった、顎が開けづらい。
顎関節症Ⅲa型のように関節円板が前方にズレている状態は変わらないが、口を開けた際に関節円板が下顎頭にはまらず、前方に引っかかってしまい、関節円板が邪魔をして口が開かなくなる状態である。
顎関節症Ⅲb型の特徴として、今まで顎の音が鳴っていたのが、口が開かなくなったと同時に音が鳴らなくなる。これは関節円板が下顎頭にはまらなくなったためである。
日数が経ち、Ⅲb型が陳旧化したものを顎関節症Ⅳ型と言い、この場合、関節円板はもう元に戻ることはない。関節円板が長年顎の運動の邪魔をすることにより、下顎頭の骨の変形を起こし、ジャリッジャリッと顎を動かす度に音がするようになることがある。これは変形した下顎頭の骨と上顎の骨が擦れる時に生じる音である。
・治療法
顎関節症Ⅲb型で口が開かなくなって日数が浅い場合はマニピュレーション(関節円板を元の位置に戻す治療)を行う。
マニピュレーションにより、関節円板がはまるようになったら即座にスプリント療法を行い、関節円板の固定をはかる。
顎関節症Ⅳ型のような陳旧性のものは、関節円板が元に戻ることはないので、口が開けづらい症状がある場合は下顎頭可動化訓練と言われる運動療法を行う。
顎関節症Ⅴ型
・症状
上記のいずれにも当てはまらない顎関節症であり、症状も様々である。
・治療
顎関節症Ⅴ型は歯科医院にて治療は不可能のため、専門病院へご紹介させていただくことになります。
2016/05/25
インプラント
虫歯や歯周病で歯が失ってしまった場合、あなたはどうしますか?
およそ3つの選択肢があります。
1つ目は残っている歯にバネをはめて固定する入れ歯、
2つ目は隣り合った両サイドの歯を削りつながったかぶせものをするブリッジ、
そして3つ目が人工歯根を入れて歯を作るインプラントです。
各々のメリット・デメリット
- 入れ歯
保険でも作製可能。
ほぼ歯を削らず済みます。
残っている歯に金属のバネをひっかけ、入れ歯を支えます。
バネをかけている歯に負担がかかったり、入れ歯と歯ぐきの間に食べ物がはさまったりします。
入れ歯は噛む多少動くためご自身の歯のようにしっかり噛むことはできません。
またバネがかかるため見た目が悪い場合があります。
- ブリッジ
保険でも作製可能。
両隣の歯を削り、つながったかぶせものを入れます。
入れ歯のように取り外しの不便さはありませんが図のように両隣の歯で失われた歯の部分も支えるため普段より大きく負担がかかります。
そのため早く歯がダメになる可能性があります。
- インプラント
最もご自身の歯と近い感覚で噛むことができるようになります。
顎骨の中にインプラントと言われる人工歯根を埋め込み、その上に土台とかぶせものを入れます。
バネを引っかけたり、両隣の歯を削ることもないので周りの歯を守ることにもなります。
術前にCT等の精密検査が必要になります。
治療法
① 抜歯したところが十分に治癒するのを待ってからインプラント手術を行います。
② 術前にCTや診断様模型を用い、インプラント手術計画を十分に行います。

③ 虫歯の治療と同じ局所麻酔を用いインプラント手術を行います。比較的簡単な症例であれば30分以内で手術は終了します。痛みや腫れもほとんどありません。
④ インプラントが骨とくっつくまで約2〜3ヶ月待ちます。インプラントの治癒が確認できたら、型取りを行いアバットメントと言われる土台を装着します。その上にかぶせものを装着したら治療完了となります。
症例①
左下奥歯が割れて抜歯になったため、インプラント治療を行いました。
症例②
左上犬歯を失ってしまったため、インプラント治療を行いました。
今回はインプラントを支える骨が足りなかったため、GBRと言われる骨造成術を行って、無事きれいな歯をかぶせることができました。
症例③
上前歯と右上奥歯が失われたためGBRとソケットリフトと言われる骨造成を行い、インプラント治療で歯を入れました。
症例④
複数の歯に及び歯が失われているためCT画像上で診断と設計を行い、理想的な位置に歯を作ることができるように、サージカルガイドと言われるインプラント手術補助用マウスピースを用いてインプラント手術を行った。
手術の精度を更に上げるサージカルガイド
- 術前レントゲン写真

- 術後レントゲン写真

- 術前CT

- 術後CT

症例⑤
上左右の奥歯を失ってしまったため、保険の入れ歯を入れたが、違和感が強く、しっかり噛むことができないため、インプラントを併用した入れ歯を作ることで違和感なく、しっかり噛むことができるようになった。
また通常の入れ歯は、はずれないようにするため金属のバネを歯に引っ掛けるため見た目も悪いが、インプラントによって固定されているためバネもなく、見た目も非常に良いものとなっている。
術前
術後
- 術前レントゲン写真

- 術後レントゲン写真

今日、歯を失ってしまった際には様々な治療法があり、インプラントによって治療の選択肢の幅が格段に増えました。
もちろん患者さんの口腔内の状態やその方の希望は異なりますので、すべてにおいてインプラントが勝っているわけではありません。
費用も保険がきかないため、決して安いものではありません。
しかし、その後の人生、常に歯を気にしたり、不安に感じながら生活していては美味しいごちそうや、大切な人とのディナーも美味しくありませんし、楽しくありません。
よく、「わたしはもう歳だから。」とおっしゃる方もいらっしゃいますが、インプラントはその後の余生をとても豊かなものにします。ご家族との食事もとても楽しいものになりますし、入れ歯では叶わなかった、人目を気にせずお友達と会話や食事をしたり、旅行に行ったりすることもできます。
一度、そんなことを考えながらどのような治療を選ぶか、今後の治療相談をしてみてください。
きっと、あなたにとって最適な方法が見つかるかと思います。
2016/05/25
2016/05/25
2016/05/25
4月28日29日30日 10時~16時
2016/04/22
2016/04/22
18 / 18« 先頭«...10...1415161718